2011年9月12日月曜日

TAICOCCLUB camps’11に行ってきたよ!


新潟のニュー・グリーンピア津南で催されるようになった秋のタイコ。昨年参加したらイベント自体にすっかり惚れ込んでしまい、今年も行ってきましたよ!!!

なにがいいって、ステージが二つしかなく移動も楽チン(距離もフジロックのグリーン-ホワイト間の半分もないはず)、芝生だらけなので雨が降ってもドロんこにならない、来客数がそこまで多くないのでノビノビ踊れる(渋滞なんてどこでもありえない、ビールもすぐ飲める!)、ステージに向けて写真を撮っても注意されない…など、シンドい思いをしてまでライブを観たくない無精者にこそありがたい夢環境。今年も実に快適で、もうメンツに関係なく年に一度必ず参加したい! という思いをますます強めたかぎり。

で、ラインナップの話をすればこちらも昨年につづき非常に挑戦的。主催者である安澤太郎さんのインタヴューによると、当初はももクロを呼ぶ気まんまんだったり…というのをヌキにしても、"音楽好きによる音楽好きのためのフェス”を作ろうとしている気概がむんむん伝わってくる。世間の認知度がメガトン級なアーティストはいない(興業としての押しが弱い)が、そのぶん昨年に引き続きちょっと通好みで、新たな発見のたくさんありそうな並びだったといえるはず。

◆以下は自分の見た出演者(当日のタイムテーブルはこちら
Luminous Orange→mudy on the 昨晩(最初3曲ぐらい)→Kez YM(プラプラしながら)→Kate Wax→GOTH-TRAD(食事休憩挟みつつ)→Bibio(途中寝落ち)→モーモールルギャバン→Nathan Fake→OL Killer→Kyte(最初5曲くらい)→ATAK(最後の方だけ)→James Holden→Helios→Her Space Holiday


青空バックなジェームス・ホールデン。

今回の個人的なお目当てのひとつはトリッピーな質感が持ち味のテクノレーベル、Border Community一派。ダークでゴス/インダストリアル風味な(The Knifeにもちょっと近い?)Kate Waxはかなりツボで、序盤の出演というのもありハイになって楽しめた。最近ではレディオヘッドのリミックスで有名なNathan Fakeはかなりストイックなプレイで本人はノリノリだったが周囲はさして踊らず。作風が微妙に近いウルリッヒ・シュナウスの先日のライブも少し思い出したり。最高です。レーベル主催者James Holdenは他人様の曲も挟みつつの圧巻3時間プレイ。リアルタイムに夜明けを迎える景色をバックに、大らかに音を刻み続けるさまにウットリしてました。あと鼻がおおきかった。

もうひとつ期待大!だったBibioには正直がっくし。既存曲のリアレンジを繋げるでもなく、割とそのままに近い形でかけていた印象。たしかにボーズ・オブ・カナダに通ずる気持ちよさはあったが、アゲるでもチルるでもなく。新作におけるハードロッキンで場違いなギター(シン・リジィへのオマージュ)に顕著な冒険心をライブでもお見せよ! と嘆きつつ眠りにおちてしまった…。でも、ネットでの評判はおおむね良好だし、ライブ苦手だとしたら本人への好感度はますますあがります。

陰部打撲で有名なモーモールルギャバンはドラマーがパンツ一丁だったりキーボードの女の子が銅鑼を叩いたりイロモノ感が満載だが、ディスコパンク(どうして日本で今こんなに流行ってるの?)全開ななかでギター不在なのが好印象。パンツを脱いで客席に投げたり、やたら汗かいてたりいちいちトゥーマッチなのも新鮮で、この日いちばん盛り上がっていたのでは? パクりや引用が減ってメロディで聴かせる曲が増えれば大ファンになりそう(そういう意味でラストの「サイケな恋人」はよかった。《悲しくないけど また会いましょう さようなら》っていいフレーズだなぁ…)。

岡村ちゃん参加の覆面DJユニット、OL Killerについてはココにすばらしいまとめが。かなり今様でバキバキなエレクトロ全開で会場がagehaだったらパーティーピーポー憤死だろうが、岡村ちゃん仕事としてこれをどう受け止めるべきか皆さん困ってた印象。しかしプリンス「Kiss」がかかって岡村ちゃんがノリノリで踊る光景は門外漢な俺もウルっときたよ。月を背にして厳かな演奏を鳴り響かせるKyteは、サマソニ出演時に引き続き自分の趣味からもっとも遠い音楽。背の高いイケメンだった。


きれいな朝焼け(iPhone調子悪くて正直あんまり写真撮らなかった)

朝方のHelios→ハースペのうつくしすぎる並びは極上すぎて言葉もでません。その柔和で繊細なヘブン音楽を奏でるにもっともふさわしい、勤勉という文字を人間化したようなHeliosことKeith Kenniffさん(メガネっ子)のルックスにも萌え。打ち込みやサンプラーを駆使しながらエレガントで人懐っこいポップを淡々と奏でるマーク・ビアンキさん(タトゥーメガネっ子)は11月の来日ツアーにも期待大。ハンパなく曲がいいです(&レコーズ畠山さんがセトリもアップしているよ